「荷物車」と銘打ってますが、今回のネタのオユ10は郵便車です。
荷物車マニ36・マニ60と同時製作・・・ということで取り上げております。
(ですが、諸般の事情によりマニ60の製作は先送りとすることにしました。手持ちの資料があまりにも無さ過ぎなので・・・)
オユ10は1957年~1971年に掛けて製造された郵政省所有の郵便車で、10系客車に分類されます。
当然10系客車と同じく軽量構造で荷重8t(後期の冷房改造車等はその機器の重量分の差で荷重7t)となっていました。
一般形58輌・北海道形(乗務員室窓の二重窓化や温気暖房器の搭載)14輌の合計72輌が製造されましたが、それぞれに様々な改造が施された結果、1000番台・2000番台・2500番台などの多岐にわたる番号が存在しています。
で、作るからにはその辺りも含めて「明らかにエラー」な模型製作にはならない様、できることならどこまでも事実に即した模型製作になる様、資料を調べたくなってしまうのが僕の性格とでも言いましょうか・・・
まぁ、妥協するところは驚くほどあっさり妥協してしまうんですが・・・
オユ10はマニ36の複雑さに比べれば分かり易いのですが、それでも結構複雑で調べるのに結構時間がかかってしまいました。
この場合、GMのキット構成をもとにどの車番のオユ10にすればいいのか?
と言うのを検証してみたに過ぎないのですが・・・
まずはGMのキットを見てみましょう。
特筆すべきは赤い丸で示した部分です。
車体側面の腰部に通気口がありますね?
オユ10は最初に製造された10輌のみにこの通気口が付いていました。
オユ10・1~10ですね。
続いて注目するのは黄色の丸で示した部分です。
これはトイレの窓なのですが、オユ10・1~4の4輌のみはこの窓が大型で、それ以降の全車輌はGMのキットと同じ細窓タイプでした。
と言うことは、写真の赤色と黄色の丸で囲った部分が合致するのはオユ10の5~10ということになります。
ところがこのキットは後期の冷房化改造を受けた姿なので、この5~10がどのような改造を受けてどの車番に変更になったのかを調べなければなりません。
オユ10・5~10の車歴を調べてみると、これらは1961年にいったん電暖化改造を受けて2000番台化し、2005~2010に変更になっていますが、その後2008・2009・2010の3輌は冷房化改造を受けずに一生を終えています。
残る2005・2006・2007の3輌はそれぞれ1975年・1976年・1974年に冷房化改造+北海道用改造を受け、2005→2556、2006→2570、2007→2557に車番変更されました(2500番台は北海道仕様車)。
と言うことで結論。
GMキットのモールドをそのまま活かすのであれば車番は「2556」「2570」「2557」の3種類ということになります。
ただし、この側面通風口を塞いでボディ面とツライチになるように整形すればその他の車番を再現可能です。
当然冷房化改造を受けずに一生を終えたものもあるので全てが合致するわけではありませんが、リクエストがあればお調べ致します(っていうか調べはついているんですが、込み入り過ぎているので今は割愛させていただきます)。
そしていつの間にか溜まってしまった数々のパーツ群・・・。
どうやら僕が作るキットはHG仕様になりそうです(汗)
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確かに、キットを作製する以上、出来るだけ実車に近づけたくなりますよね。
なので、私もよく調べたりしますね。
実車があれば調査のために撮影しに行ったり……
(追伸)
新貨車工房のタキ9200ですけど、組み立ての修正と補足の案内が来ましたね。まぁ、ちょっとわかりにくかった説明書でしたし、仕方ないとは思いますけど…
WEBLINK [ URL ] NAME [ 知佳 #99bd56ff54 ] EDIT [ ]
現代では「のと鉄道」の能登中島駅構内に1輌と国立市の中央郵政研修所敷地内に1輌の合計2輌が静態保存されてるのみなのだそうです。
タキ9200の連絡はウチにも来ました。
まだ製造に入っていないので問題はないのですが、穴を埋めたりいろいろ作業工程が増えましたね。
ま、作りがいがあっていいんですが(笑)
たのひろ@管理人